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障害者 婚活の現実と選び方|大手相談所と障害者専門結婚相談所、幸せにつながるのはどっち?

「結婚したい」「一緒に笑い合えるパートナーがほしい」という思いは、障害の有無にかかわらず、多くの人に共通する願いです。一方で、いざ障害者 婚活を始めようとすると、「出会いの場が少ない」「どこまで自分の障害について伝えればよいのか分からない」「そもそも受け入れてくれる相手はいるのだろうか」と、不安を抱える方も少なくありません。家族や支援者の方も、「応援したいけれど、どこから動けばいいのか分からない」と感じていることが多いようです。

近年は、一般向けの大手結婚相談所だけでなく、障害のある方に特化した障害者 結婚相談所や、障害理解のあるカウンセラーが在籍する相談所も増えてきました。インターネットやSNSで「障害者 婚活」と検索すると、さまざまなサービスが出てくる一方で、「どこが信頼できるのか」「自分にはどのタイプの相談所が合っているのか」がかえって分かりにくくなっている面もあります。

大手の結婚相談所は会員数が多く、幅広い出会いが期待できる一方で、すべてのスタッフが障害について深い知識を持っているとは限りません。逆に、障害者専門結婚相談所は、障害への理解や配慮に力を入れているところが多いものの、会員数は限られやすく、地域によっては選択肢が少ないケースもあります。「どちらを選べば自分は幸せな結婚に近づけるのだろう?」と迷うのは、ごく自然なことです。

この記事では、障害のある方が安心して婚活に取り組めるように、「障害者 婚活の現実」と「大手結婚相談所」と「障害者専門の結婚相談所」の違いを、できるだけ分かりやすく整理してお伝えします。それぞれのメリット・注意点を比較しながら、どんな人にどのタイプの相談所が向いているのか、自分に合うサービスを見きわめるポイントを具体的に解説していきます。また、相談所選びだけでなく、婚活を前向きに続けるための心構えや、家族・支援者との関わり方、オンラインサービスとの上手な併用方法など、現実的に役立つ視点も盛り込みました。

「自分にも、あたたかい家庭を築く未来があるのだろうか」と感じている方にこそ読んでいただきたい内容です。今すぐ動き出すのが不安でもかまいません。まずは情報を知ることから、一歩ずつ始めてみませんか。

障害者 結婚相談所の写真

■目次
1. 障害者の婚活を取り巻く現状
2. 大手結婚相談所の特徴とメリット・デメリット
3. 障害者専門結婚相談所の特徴とメリット・デメリット
4. 自分に合う結婚相談所を選ぶチェックポイント
5. 障害の特性別にみる婚活で意識したいポイント
6. オンライン婚活・マッチングアプリの上手な活用方法
7. 事例から学ぶ、幸せな結婚につながった考え方と行動
8. 家族・支援者との関わり方とサポートの受け方
9. 障害者 婚活でよくある質問Q&A
10. まとめ

第1章 障害者の婚活を取り巻く現状

1-1 結婚したい気持ちは誰にとっても自然なもの

「自分もいつか、信頼できるパートナーと暮らしたい」。そう願うのは、障害の有無に関係なく、ごく自然な感情です。障害のある方の中にも、「仕事や生活が落ち着いてきたので、次は結婚を考えたい」「これから先の人生を、一緒に支え合える人と歩んでいきたい」と考える人がたくさんいます。

一方で、障害者 婚活を意識したとき、「迷惑をかけてしまうのではないか」「相手や相手の家族にどう思われるか不安」「周りの友人は結婚しているのに、自分だけ出遅れている気がする」と、胸の内に複雑な思いを抱くこともあるでしょう。こうした感情は決して特別なものではありません。むしろ、多くの人が同じような不安を感じながら、それでも少しずつ前に進んでいます。

1-2 出会いの機会が限られやすい理由

障害のある方が出会いの機会を得にくい背景には、いくつかの要因があります。たとえば、通学や通勤、趣味のサークルなど、自然な交流の場がどうしても限られてしまうケースがあります。また、移動やコミュニケーションに配慮が必要な場合、誘われても参加をあきらめてしまったり、「負担をかけてしまうのでは」と遠慮したりしてしまうこともあるでしょう。

さらに、「自分の障害をどこまで伝えるか」「相手にどう理解してもらえばよいか」など、恋愛特有の悩みが加わることで、一歩を踏み出しにくくなることもあります。その結果、本来なら婚活サービスを利用してもよい年代になっても、「出会いのきっかけがない」「何から始めてよいか分からない」という状態のまま時間だけが過ぎてしまう場合もあります。

1-3 情報不足と誤解から生まれる不安

障害者 婚活に関する情報は、以前に比べれば増えてきたものの、まだ十分とはいえません。インターネットで検索しても、障害の種類や状況に応じた具体的な情報は少なく、「本当に自分にも利用できるサービスなのか」「相談していいのか」と迷うことがあります。また、過去に身近な人から心ない言葉を向けられた経験があると、「どうせ理解してもらえないのでは」と感じてしまうこともあるかもしれません。

しかし、近年は障害のある方の結婚やパートナーシップを支えようとする動きが、少しずつ広がっています。障害者 結婚相談所といった専門サービスだけでなく、大手結婚相談所でも合理的配慮やサポートに取り組むところが増えています。大切なのは、「自分には無理だ」と決めつけてしまう前に、どのような選択肢があるのかを知ることです。

1-4 「特別な婚活」ではなく「自分に合った婚活」へ

障害者 婚活という言葉を聞くと、どこか特別なもののように感じるかもしれません。しかし本質的には、「自分に合った方法で、自分に合うパートナーを探す」という点で、他の人の婚活と変わりはありません。たまたま、生活やコミュニケーションにおいて少し工夫や配慮が必要な場面があるだけです。

その工夫や配慮を、一人で抱え込むのではなく、第三者や専門家、家族や支援者と一緒に考えていけるのが、結婚相談所などの婚活サービスの大きな役割です。障害のある方に理解のある場を選べば、「こんなこと相談してもいいのかな」と感じていたことも、安心して話せるようになっていきます。

第2章 大手結婚相談所の特徴とメリット・デメリット

2-1 大手結婚相談所の基本的な仕組み

大手結婚相談所は、全国規模で多くの会員を抱え、システム化された婚活サービスを提供しているのが特徴です。多くの場合、専用のプロフィールシステムに登録し、希望条件を入力すると、お相手候補が紹介されたり、自分で検索したりできるようになっています。専任カウンセラーがつき、婚活の悩みを相談できるサービスも一般的です。

入会には独身証明書や収入証明などの提出が必要なことが多く、身元がはっきりしている人が登録しているという安心感があります。料金は決して安くはありませんが、その分、成婚までのサポート体制を整えているところが多いといえるでしょう。

2-2 大手結婚相談所を利用するメリット

大手結婚相談所の最大のメリットは、なんといっても会員数の多さです。年齢、職業、居住地など、さまざまな条件の人が登録しているため、出会いの選択肢が広がります。障害の有無だけでなく、価値観やライフスタイルなど、より幅広い観点からお相手を選べる可能性があります。

また、長年の運営実績があるため、婚活の流れや成婚までのステップが整理されている点も安心材料です。プロフィール作成のアドバイスや、お見合いの日程調整、交際中の相談など、基本的なサポートが一通り整っているところが多いといえます。何をどう進めればよいか分からない段階でも、担当者と一緒に計画を立てやすいのは大きな利点です。

2-3 障害のある方にとってのメリット

障害者 婚活の視点で見ると、大手相談所には次のような良さがあります。

・幅広い会員の中から、自分を受け入れてくれる人と出会える可能性がある
・障害の有無にこだわらず、「人柄」や「価値観」を重視したお相手探しができる
・障害のある人と交際した経験がある会員と出会える場合もある
・一般的な結婚観や家族観を持つ人と出会いたい場合に、選択肢が多い

特に、「障害があるからといって特別扱いされるのではなく、一人の人間として向き合ってほしい」と感じている方にとっては、大手相談所の環境が合うことがあります。

2-4 大手結婚相談所の注意点・デメリット

一方で、障害のある方が大手結婚相談所を利用する際には、いくつか気をつけたい点もあります。

・スタッフ全員が障害についての知識や理解を十分に持っているとは限らない
・システムや面談場所が、身体的・感覚的バリアフリーに十分対応していない場合がある
・お見合いやデートの場で、相手や相手の家族にどう伝えるかを自分自身で工夫する必要がある
・障害に関する配慮事項を、相談所とどこまで共有するかを自分で判断しなければならない

大手相談所はサービスの仕組みが整っている分、「一人ひとりの事情に細かく寄り添う」という点では、どうしても限界が出てしまうこともあります。障害特性によっては、通常のルールやスケジュールが負担になる場合もあるため、事前に確認しながら進めることが大切です。

2-5 大手結婚相談所を検討する際のポイント

大手相談所を検討する場合、次のような点を確認すると安心です。

・障害のある会員の利用実績があるかどうか
・合理的配慮やサポートについて、具体的な事例を教えてもらえるか
・オンライン面談や、バリアフリーに配慮した面談場所が選べるか
・プロフィール上で障害に関する情報をどのように扱っているか
・「無理に隠す」方向ではなく、「どう分かりやすく伝えるか」を一緒に考えてくれるか

面談のときには、遠慮せず「こうした配慮があると参加しやすい」「このような場面が少し不安」などを率直に伝えてみましょう。その反応を通して、「ここなら安心して任せられそうかどうか」を判断する材料になります。

第3章 障害者専門結婚相談所の特徴とメリット・デメリット

3-1 障害者専門結婚相談所とは

障害者専門結婚相談所は、障害のある方や、その理解のある方を対象にした結婚相談所です。身体障害・知的障害・精神障害・発達障害・難病など、さまざまな特性を持つ人が登録していることが多く、スタッフも障害について一定の知識や経験を持っている場合が多く見られます。

多くの障害者 結婚相談所では、最初のカウンセリングにじっくり時間をかけ、障害の状態や生活の様子、希望する結婚生活のイメージなどを丁寧に聞き取ってくれます。そのうえで、「どのようにプロフィールに反映するか」「お見合いの場でどこまで説明するか」を一緒に考えてくれるのが特徴です。

3-2 障害者専門結婚相談所のメリット

障害者 婚活において、専門相談所を選ぶ大きなメリットは次のような点にあります。

・スタッフが障害に関する基礎的な知識を持ち、安心して相談しやすい
・障害を前提にしているため、「話しにくいこと」を隠さずに伝えやすい
・会員同士、お互いの事情を理解し合えるケースが多い
・医療や福祉の専門職と連携している相談所もあり、生活全体を踏まえたアドバイスが得られる
・家族や支援者と一緒に相談できる場を設けているところもある

特に、過去に人間関係でつらい経験をしたことがある方や、「一般的な婚活サービスの雰囲気に少し不安がある」という方にとって、障害者 結婚相談所の安心感は大きな支えになることがあります。

3-3 会員層の特徴と出会い方

障害者専門の相談所には、障害のある当事者だけでなく、「障害のある方との結婚を前向きに考えている健常者の方」が登録している場合もあります。会員層は相談所によって異なりますが、いずれにしても「事情や特性を理解したうえで出会いたい」と考えている人が多いのが特徴です。

お見合いの場では、最初から障害についてある程度共有されていることが多いため、「どのタイミングで打ち明けようか」と悩む負担が軽くなる場合があります。その分、性格や価値観、生活スタイルなど、「人としての相性」に集中して話しやすくなる人もいます。

3-4 障害者専門結婚相談所の注意点・デメリット

一方で、専門相談所にも注意しておきたい点があります。

・会員数が大手に比べると少ない場合が多く、出会いの選択肢が限られがち(会員数は事前にチェックが必要)
・地域密着型の相談所では、活動エリアが狭くなることがある(オンラインを利用して全国対応している相談所もあります)
・障害理解があるといっても、相談所ごとに質や方針にばらつきがある
・料金体系やサービス内容が分かりにくい場合があり、比較検討が必要

また、なかには「障害者であること」そのものを強く前面に出す宣伝スタイルを取っているサービスもあります。そのような雰囲気が自分に合うかどうかは、人によって感じ方が異なります。大切なのは、「ここなら自分らしく婚活ができそうか」という感覚を、一度の説明会や面談でよく確かめることです。

3-5 信頼できる障害者 結婚相談所を見きわめるポイント

信頼できる専門相談所を選ぶには、次のような点をチェックしてみましょう。

・料金やサービス内容が、ホームページやパンフレットで明確に示されているか
・キャンセル規定や返金ルールが分かりやすく説明されているか
・強引な勧誘や不安をあおるようなトークがないか
・障害のある方の個人情報を、慎重に扱っていると感じられるか(マル適マークの認定を確認してください)
・成功事例だけでなく、活動が長引くケースや途中退会についても正直に話してくれるか

見学や無料相談に行った際、「良いことだけ」を並べるのではなく、難しさや課題についてもきちんと説明してくれる相談所は、信頼度が高いといえます。

第4章 自分に合う結婚相談所を選ぶチェックポイント

4-1 「自分が何を大切にしたいか」を言葉にしてみる

大手相談所と障害者専門結婚相談所、どちらがより幸せな結婚につながるかは、人によって答えが異なります。大切なのは、「自分が婚活を通して何を大切にしたいか」を、できる範囲で言葉にしてみることです。

たとえば、次のような観点があります。

・とにかく出会いの数を増やしたいのか
・障害への理解や配慮を最優先したいのか
・住んでいる地域の近くで出会いたいのか
・年齢や職業など、条件をどこまでこだわりたいのか
・カウンセラーにどの程度サポートしてほしいか

これらの優先順位によって、向いている相談所のタイプは変わってきます。

4-2 大手相談所が向いている人の傾向

次のような人は、大手結婚相談所が比較的合いやすい傾向があります。

・人見知りではあるが、新しい人と出会うこと自体は嫌いではない
・ある程度、自分の障害について説明することに慣れている
・オンラインシステムの操作が苦にならない
・幅広い会員の中から、自分の価値観に合う人を選びたい
・障害よりも、人柄やライフスタイルの相性を重視したい

もちろん、これらにすべて当てはまる必要はありませんが、「たしかに自分はこういうタイプかもしれない」と感じる項目が多い場合は、大手相談所も前向きに検討してみる価値があるでしょう。

4-3 障害者専門結婚相談所が向いている人の傾向

一方で、次のような人は、障害者専門の相談所がより安心して活動しやすいかもしれません。

・自分の障害について話すことに、まだ不安や抵抗が強い
・過去の人間関係の経験から、相手の理解がないとつらくなりやすい
・通院や体調の波など、生活上の配慮が比較的多く必要
・家族や支援者と一緒に婚活を進めたい
・同じような立場の人の話を聞きながら、少しずつ慣れていきたい

障害者 婚活は、気持ちの面での安心感がとても重要です。「ここなら自分のペースを尊重してくれそうだ」と感じられるかどうかを、相談所選びの軸にしてみるとよいでしょう。

4-4 無料カウンセリングや説明会を上手に活用する

多くの結婚相談所では、入会前に無料カウンセリングや説明会を行っています。ここでの印象は、その後の活動にも大きく影響します。可能であれば、複数の相談所を比較してみるのがおすすめです。

訪問時には、次のような点を意識してみてください。

・こちらの話を、途中でさえぎらずに最後まで聞いてくれるか
・分からない用語を、分かりやすい言葉に言いかえて説明してくれるか
・今後の流れを、具体的なステップとして示してくれるか
・不安な点を質問したとき、「大丈夫です」とだけ答えるのではなく、根拠や具体策を添えてくれるか

こうした対応から、その相談所が「どれだけ一人ひとりに寄り添おうとしているか」が見えてきます。

4-5 料金だけで選ばないことの大切さ

婚活サービスの料金は決して安くないため、費用はとても重要なポイントです。しかし、「安いから」「高いから」という理由だけで決めてしまうと、後悔につながることがあります。料金と同じくらい大切なのは、その金額に見合ったサポートを受けられそうかどうかです。

たとえば、少し料金が高くても、きめ細かな面談やフォローが受けられれば、結果的に短期間で成婚に近づく可能性もあります。逆に、料金が安くても、サポートがほとんどなく自分一人で悩み続ける形になってしまうと、気持ちが疲れてしまうこともあり得ます。「自分にとって、納得できるバランスはどこか」を意識して選ぶようにしましょう。

第5章 障害の特性別にみる婚活で意識したいポイント

5-1 身体障害がある場合のポイント

身体障害がある方の障害者 婚活では、移動や日常生活のサポートについて、どのように伝えるかが大切になります。たとえば、車いすを利用している場合は、デート場所のバリアフリー状況やトイレの位置などを事前に確認しておくことで、当日の不安を減らせます。

結婚相談所やお相手には、「一人でできること」と「サポートがあればできること」を、できるだけ具体的に伝えるようにしましょう。そうすることで、相手もイメージしやすくなり、「どのように協力し合えばよいか」を一緒に考えやすくなります。

5-2 視覚・聴覚障害がある場合のポイント

視覚や聴覚に障害のある方の場合、情報の伝達方法に工夫が必要になることがあります。相談所を選ぶ段階で、点字や拡大文字、音声読み上げソフトへの対応状況、手話通訳や要約筆記者の同行可否などを確認しておくと安心です。

お見合いやデートでは、「どのような環境だと会話しやすいか」「どんなペースで話してもらえると助かるか」などを事前に伝えておくと、お互いにリラックスして過ごせる時間になりやすくなります。このような話し合いを重ねること自体が、将来の生活を一緒に考える第一歩にもなります。

5-3 発達障害がある場合のポイント

発達障害のある方の中には、「雑談が苦手」「相手の気持ちを読むのが難しい」と感じる人もいます。婚活の場では、こうした特性が気になり、「うまく話せなかったらどうしよう」と不安になりやすいかもしれません。

この場合、「自分は初対面だと緊張しやすい」「会話のテンポがゆっくりめかもしれません」と、あらかじめプロフィールや最初の自己紹介でさりげなく伝えておくと、ずいぶん気持ちが楽になります。また、障害者専門の相談所であれば、コミュニケーションの練習を一緒にしてくれたり、お見合いの前に事前説明をしてくれたりすることもあります。

5-4 精神障害・メンタル面の不調がある場合のポイント

うつ病や双極性障害、不安障害などの精神障害を経験している場合、体調の波やストレスへの耐性が、婚活にも影響することがあります。まず大前提として、医師と相談しながら、自分の心身の状態が婚活に向けて安定してきているかどうかを確認することが大切です。

そのうえで、結婚相談所には「体調によっては活動のペースを落としたい時期があるかもしれない」と伝えておくと、スケジュール調整の配慮を受けやすくなります。お相手には、病名をどこまで伝えるかは人それぞれですが、「疲れやすいときのサイン」や「休みたいときの合図」を共有しておくと、お互い安心して付き合っていけるようになります。

5-5 知的障害がある場合のポイント

知的障害のある方の婚活では、ご本人の意思と家族・支援者のサポートのバランスが大切になります。障害者 結婚相談所の中には、家族同士の交流会や、保護者向けの説明会を行っているところもあり、「どこまでサポートに入るべきか」「どのように見守ればよいか」を一緒に考えることができます。

ご本人にとっては、「好き」「うれしい」「いやだ」といった感情を、できるだけ自分の言葉で伝えられるようになることが、幸せな結婚への大きな一歩です。相談所のスタッフと協力しながら、分かりやすい説明や、具体的な場面を想定した話し合いを重ねていくことが役立ちます。

第6章 オンライン婚活・マッチングアプリの上手な活用方法

6-1 オンライン婚活の広がり

近年は、結婚相談所のオンラインサービスや、マッチングアプリなど、インターネットを通じた出会いの場が増えています。外出が難しい方や、人混みが苦手な方にとって、オンラインは大きな味方となり得ます。一方で、自分で相手を選び、メッセージのやり取りをし、会うかどうかを判断する必要があるため、自己管理の力も求められます。

障害者 婚活においても、オンラインサービスを上手に活用することで、地域や時間の制約を越えて、多様な人と出会える可能性が広がります。ただし、安全面と心の負担のバランスを意識しながら利用することが大切です。

6-2 結婚相談所とオンラインサービスの違い

結婚相談所とマッチングアプリの大きな違いは、「第三者のサポートの有無」です。結婚相談所では、カウンセラーが間に入り、お見合いの日程調整や、交際に進むかどうかの確認などをサポートしてくれます。一方、マッチングアプリでは、これらを基本的に自分一人で行う必要があります。

障害のある方の場合、「メッセージのやり取りが負担になりやすい」「断られると強く落ち込んでしまう」ということもあり得ます。そのような場合は、オンラインサービスだけに頼るのではなく、結婚相談所と併用したり、信頼できる人に相談しながら進めたりするのがおすすめです。

6-3 オンラインで障害についてどう伝えるか

オンライン上で出会った相手に、自分の障害についていつ、どのように伝えるかは、多くの人が悩むポイントです。正解は一つではありませんが、次のような考え方があります。

・プロフィールに大まかな情報を書き、詳しい内容は仲良くなってから説明する
・最初からある程度オープンに書き、理解のある人だけが連絡をくれるようにする
・まずはオンラインでの会話を重ね、お互いに信頼感が育ってきた段階で伝える

どの方法を選ぶにしても、「相手をだます」ことにならないよう、将来的にきちんと話すつもりがあることが大切です。また、自分一人で悩まず、結婚相談所のカウンセラーや信頼できる人に、文章の例を一緒に考えてもらうのもよい方法です。

6-4 安全に利用するための基本ルール

オンライン婚活を安全に進めるためには、次のような基本ルールを守ることが重要です。

・住所や勤務先など、個人が特定されやすい情報は、信頼関係ができるまで伝えない
・金銭のやり取りや貸し借りの話が出たら慎重に対応する
・不安なメッセージや要求があった場合は、一人で抱え込まず第三者に相談する
・会うときは、最初は人目のある場所を選び、可能であれば誰かに行き先を伝えておく

これらは障害の有無に関係なく大切なポイントですが、特に障害者 婚活では、「信頼できる相談相手」を確保しておくことが、安心して活動を続ける土台になります。

第7章 事例から学ぶ、幸せな結婚につながった考え方と行動

7-1 事例1:大手相談所で出会い、「自分から伝える勇気」が実を結んだケース

たとえば、身体障害のあるAさんは、「できるだけ多くの人と出会ってみたい」と考え、大手結婚相談所に登録しました。最初は、「障害のことを言ったら断られるのでは」と不安でしたが、担当カウンセラーと何度も話し合い、「自分はこういう生活をしていて、こういうサポートがあれば、こんなことができる」という形で前向きに伝える練習をしました。

その結果、お見合いの場で落ち着いて話ができるようになり、「障害があるから無理だ」と思い込むのではなく、「どうすれば一緒に生活していけるか」を話し合えるお相手と出会うことができました。Aさんは、「自分の状況を隠さず、でも悲観的になりすぎずに伝える」ことが、信頼関係づくりの第一歩だったと振り返っています。

7-2 事例2:障害者専門相談所で、安心感の中から一歩ずつ慣れていったケース

発達障害のあるBさんは、コミュニケーションに強い不安があり、「初対面の人と何を話せばいいか分からない」と感じていました。そのため、まずは障害者専門の結婚相談所の説明会に参加し、「ここなら自分の特性を理解してもらえそうだ」と感じて入会を決めました。

相談所では、スタッフと一緒に自己紹介の文章を考えたり、会話の練習をしたりしながら、少しずつ婚活の場に慣れていきました。最初のお見合いではうまく話せず落ち込んだこともありましたが、そのたびにスタッフが「ここは良かった」「次はこうしてみましょう」と具体的なフィードバックをくれました。

半年ほど経った頃、同じ相談所に登録していたお相手と、共通の趣味をきっかけに距離が縮まりました。Bさんは、「自分のペースを尊重してもらえる環境だったからこそ、あきらめずに続けられた」と話しています。

7-3 事例3:専門相談所と大手相談所を併用したケース

精神障害のあるCさんは、まず障害者 結婚相談所で婚活を始め、自己理解や生活リズムの整え方をスタッフと一緒に確認していきました。ある程度自信がついてきた段階で、「より幅広い人と出会うために」という目的で、大手結婚相談所にも登録しました。

専門相談所では、障害や体調について相談しやすい一方で、出会いの数には限りがありました。そこで、「安心して相談できる場」と「出会いを広げる場」を分けて考えることで、両方の良さを活かす形で婚活を続けることができました。

このように、大手か専門かの二者択一ではなく、「自分の状況に合わせて組み合わせる」という発想も、選択肢の一つです。

7-4 事例に共通するポイント

これらの事例に共通しているのは、次のような点です。

・一人で抱え込まず、第三者に気持ちや不安を打ち明けている
・「障害があるから無理」と決めつけず、「どう工夫すれば可能か」を一緒に考えている
・うまくいかなかった経験も、失敗ととらえず学びに変えている
・自分のペースで活動し、疲れたときは休むことを許している

障害者 婚活で大切なのは、「完璧な自分」になることではありません。ありのままの自分を少しずつ受け入れ、相手と一緒に支え合いながら成長していく姿勢こそが、幸せな結婚につながっていきます。

第8章 家族・支援者との関わり方とサポートの受け方

8-1 家族にどう伝えるか迷うとき

「結婚したい」と思っても、家族にどう話せばよいか迷うことがあります。「心配をかけたくない」「反対されるかもしれない」という思いから、気持ちを言い出せない人も少なくありません。

そのようなときは、いきなり「結婚したい」と切り出すのではなく、「最近、将来のことを考えることが増えた」「パートナーがいたら、きっと楽しいだろうなと思う」といった形で、少しずつ気持ちを共有していくのも一つの方法です。家族にとっても、急に話をされるより、時間をかけて考える余裕があるほうが、気持ちの整理をしやすくなります。

8-2 家族や支援者と一緒に相談所へ行くメリット

障害者 結婚相談所の中には、最初の説明会やカウンセリングに、家族や支援者が同席できるところも多くあります。これには、次のようなメリットがあります。

・家族がサービスの内容や方針を理解し、安心しやすくなる
・支援者が、日常生活の様子や配慮事項を相談所に伝えやすくなる
・ご本人がうまく言葉にできない部分を、第三者が補ってくれる

もちろん、すべてを家族や支援者任せにする必要はありませんが、「大切な場面には一緒にいてほしい」と伝えることで、心強い味方を得ることができます。

8-3 サポートを受ける範囲を自分でも考えてみる

家族や支援者が熱心な場合、ときには「本人より周りのほうが積極的」という状況になることもあります。サポート自体はありがたいものですが、ご本人の気持ちやペースが置き去りになってしまうと、婚活が負担になってしまうこともあります。

そこで、「どこまでを自分で決めたいか」「どこからを手伝ってほしいか」を、できる範囲で考えておくとよいでしょう。たとえば、「相談所選びは一緒に考えてほしいけれど、お相手との会話内容は自分で決めたい」など、具体的に線引きしておくと、お互いに安心して関わることができます。

8-4 支援者側の不安にも耳を傾ける

家族や支援者は、「本人を幸せにしたい」という思いと同時に、「将来の生活は大丈夫だろうか」「相手の家族に理解してもらえるだろうか」といった不安を抱えていることも多くあります。そうした気持ちを否定せず、「心配してくれているからこそ出てくる言葉なのだ」と受け止める視点も、お互いの対話をスムーズにします。

結婚相談所のカウンセラーに、家族や支援者の不安を一緒に聞いてもらうことで、「どのようなサポートができるか」「どんな準備が必要か」を、現実的な形で整理していくことができます。

第9章 障害者 婚活でよくある質問Q&A

Q1. 障害があっても、本当に結婚できますか?

A. 障害があるからといって、結婚ができないわけではありません。実際に、多くの障害のある方がパートナーと出会い、一緒に生活しています。ただし、誰にとっても結婚は「必ずできる」と約束されたものではありません。障害の有無にかかわらず、出会いやタイミング、ご縁など、さまざまな要素が関わります。

大切なのは、「自分には無理だ」とあきらめてしまうのではなく、「自分なりのペースで準備を進めていこう」と考えることです。結婚相談所や支援者と一緒に、できるところから一歩ずつ取り組んでいきましょう。

Q2. 相談所には、障害のことをどこまで伝えればよいですか?

A. 相談所には、できるだけ正直に伝えることをおすすめします。そのほうが、あなたに合ったサポートやお相手紹介がしやすくなります。とはいえ、話しにくい内容をいきなりすべて話す必要はありません。まずは、日常生活でどのような配慮があれば安心して過ごせるか、婚活の場で特に不安に感じていることは何か、といった点から共有してみましょう。

Q3. お相手やその家族には、いつ障害のことを伝えればよいですか?

A. タイミングに正解はありませんが、「結婚を前提に真剣交際へ進む前」には、基本的な情報を伝えておくことが望ましいとされています。早い段階で話すことで、お互いに「どのように支え合えるか」を考えやすくなり、後から誤解が生じにくくなるからです。

不安が強い場合は、結婚相談所のカウンセラーと一緒に、伝え方やタイミングを相談してみましょう。

Q4. 障害のない人と結婚したいと思ってもよいのでしょうか?

A. もちろんです。誰と結婚したいと思うかは、とても個人的な希望であり、「こうでなければいけない」という決まりはありません。大切なのは、「障害があるから、この人にしておこう」というあきらめではなく、「この人となら支え合っていけそうだ」と感じられるかどうかです。

そのうえで、相手があなたの障害や生活上の配慮をどう受け止めてくれるかを、時間をかけて確かめていくことが大切です。

Q5. 婚活がうまくいかず、気持ちが落ち込んでしまいます。

A. 婚活は、誰にとっても気持ちが上下しやすい活動です。断られる経験が続くと、「自分には価値がないのでは」と感じてしまうこともあるかもしれません。しかし、相性が合わなかっただけであり、あなたの人としての価値が下がるわけではありません。

つらくなったときは、無理に活動を続けるのではなく、いったん休むことも大切です。趣味や友人との時間を大事にし、自分自身を労わりながら、また動き出せそうになったら少しずつ再開していきましょう。

Q6. 結婚相談所とマッチングアプリ、どちらを選べばよいですか?

A. どちらにも長所と注意点があります。結婚相談所は、料金はかかりますが、カウンセラーのサポートを受けながら活動できるのがメリットです。一方、マッチングアプリは費用が抑えられ、気軽に始められる反面、自分で相手を見きわめる必要があります。

障害者 婚活では、「一人で抱え込みやすいタイプかどうか」「第三者に相談しながら進めたいかどうか」が、一つの判断基準になります。迷うときは、結婚相談所の無料相談を受けてみたり、信頼できる人の経験談を聞いたりして、イメージをふくらませてみてください。

第10章 まとめ

障害者 婚活は、「特別な世界」の話ではありません。一人ひとりが、自分らしい人生を歩むための選択肢の一つです。ただ、出会いの機会や情報が限られやすいこと、障害についてどう伝えるか悩みやすいことなど、特有のハードルがあるのも事実です。

大手結婚相談所には、会員数が多く、幅広い出会いが期待できるという大きな魅力があります。一方で、障害についての理解や配慮は、相談所や担当者によって差が出やすい面もあります。障害者専門結婚相談所は、障害に対する理解やサポートが手厚い反面、会員数が限られることがあり、相談所ごとの質の見きわめが重要になります。

どちらが「正解」ということはなく、「自分は何を大切にしたいのか」「どんなサポートがあれば安心して活動できるのか」によって、選ぶべき相談所は変わってきます。場合によっては、障害者 結婚相談所で準備を整えながら、大手相談所やオンラインサービスも併用するなど、柔軟に組み合わせることもできます。

この記事でお伝えしたように、相談所を選ぶ際には、サービス内容や料金だけでなく、「スタッフの姿勢」「話を聞く姿勢」「情報の扱い方」「具体的な配慮の事例」などを丁寧に確認していくことが大切です。また、家族や支援者と気持ちを共有しながら、自分に合ったサポートの受け方を一緒に考えていくことで、活動の安心感は大きく高まります。

何よりも大切なのは、「自分の人生の主役は自分である」という感覚です。障害があるからといって、遠慮し続ける必要はありません。自分の望みや不安を少しずつ言葉にし、信頼できる人たちと力を合わせながら、一歩ずつ進んでいけばよいのです。

今はまだ、結婚が現実的に思えない方もいるかもしれません。そんなときは、「いつか、そういう未来もあるかもしれない」と、心のどこかに可能性の種を置いておくだけでも十分です。その種に水をやり、光を当てていくように、情報を集め、相談できる人を増やし、小さな一歩を重ねていけば、風景は少しずつ変わっていきます。

大手相談所であれ、障害者専門結婚相談所であれ、あなたの幸せな人生を応援したいと願う人たちは、必ずどこかにいます。この文章が、その出会いへと向かう一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

 

お問い合わせ:白金台結婚相談所エブリーラフ公式サイト(shirokanedai.info)で、気軽に資料請求を!

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制定日 2017年10月1日

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